JKAは競輪とオートレースの振興法人です。 公益財団法人JKA
関係法令財団運営関係機械工業振興関係公益事業振興関係競輪関係オートレース関係 競走車安全基準

(平成19年10月1日 平成19・10・01製第27号認可)
最終改正(平成25年 3月19日)

公益財団法人JKAは、自転車競技法第26条第1項、自転車競技法施行規則第40条、競輪審判員、選手および自転車登録規則第28条及び競輪に係る業務の方法に関する規程第104条第3項の規定に基づき、競輪の公正安全を確保するため、競輪に使用する自転車の基準(NJSS)をここに定める。

1 適用範囲

 この基準は、単式(1人乗り)競走車について規定する。

2 構成及び部品

(1)単式(1人乗り)競走車は、公益財団法人JKAに登録された自転車の製造業者が製造するスチール製フレーム(炭素鋼及び合金鋼により構成されたものを指す)並びに下表1及び図1に示す公益財団法人JKAが認定する競走車部品とで構成されたものとする。

(2)女子選手が出場する競輪に使用する単式(1人乗り)競走車は、前号のほか、公益財団法人JKAに登録された自転車の製造業者が製造するカーボン製フレーム(炭素繊維強化プラスチックにより構成されたものを指し、ヘッド部品、シートポスト及びチェーン調整ボルトを含む)並びに下表1、下表2及び図2に示す公益財団法人JKAが認定する競走車部品とで構成されたものとすることができる。

(3)前2号における競走車部品の認定に関し必要な事項は、別に定める。

表1

番号 部品名称 番号 部品名称 番号 部品名称
102 ハンガ部品 108 ペ  ダ  ル 114 ス ポ ー ク
103 ヘッド部品 109 トークリップ 115 リ     ム
104 ハンドルバー 110 クリップバンド 116 サ  ド  ル
105 ハンドルポスト
(ハンドルステム)
111 チ ェ ー ン 117 シートポスト
106 ク ラ ン ク 112 小  ギ  ヤ 118 チェーン引き
107 ギ ヤ 板 113 ハ     ブ 119 タ  イ  ヤ

表2(カーボン製フレームに使用できる部品)

番号 部品名称 番号 部品名称 番号 部品名称
@ ハンドルバー B サ ド ル D ホイール 注2)
A ハンドルステム C タ  イ  ヤ 注1)    

注1)「Cタイヤ」は「Dホイール」に装着できるタイヤを指す。

注2)ホイールとは、バトンホイール及びディスクホイールを指す。

※カーボン製フレームの場合、ヘッド部品、シートポスト及びチェーン調整ボルトはフレームの一部とみなす。

(4)カーボン製フレームの形状は前の三角形と後ろの三角形で構成しなければならない。構造材は直管状もしくは先に向かって細くなる管状(切断面は、円、楕円、扁平、涙滴形等)を用い、中心線は常に直線でなければならない。

構成材は次のとおり配置しなければならない。上パイプ@は、ヘッドパイプAの上端と立パイプBの上端につながり、上パイプの傾斜許容範囲は図3に示す160mmの枠内とする。立パイプはハンガ部に、下パイプCはハンガ部とヘッドパイプの下端につながる。また、チェーンステーDはハンガ部とバックホークEの下端につながり、バックホークは上パイプの傾斜許容範囲内で立パイプにつながる。

構成材の切断面は高さ80mmを超えてはならず、厚さ(幅)は25mm以上としなければならない。ただし、チェーンステー、バックホーク及び前ホークFの構成材の厚さ(幅)は10mm以上とする。

また、フレーム部材間の接続部は図4で示される三角形の中におさまらなければならず、その二つの側面の寸法は部材の高さと同じ80mmまでとする。

3 性能

3−1 操縦安定性

競技における走行が安定しており、かつ、競技者が敏速に進路変更ができるものでなければならない。

3−2 駆動性

(1)ペダル・クランク・チェーン等は、競技者の力を円滑に伝達できるよう作動し、回転部には、がたつき等があってはならない。

(2)タイヤは、走行中のはずれ、空気漏れ等があってはならない。

3−3 耐振性

競技走行中の振動による各部の緩み、脱落又は変形等があってはならない。

4 構造及び組立て

4−1 フレーム及び競走車部品は、溶接不良、精度不足、使用による過度の劣化、磨耗等(カーボン製フレームの場合、成形不良、接着不良を含む)がないものであって、正確に組み付けられ、走行に支障なく、かつ、安全なものでなければならない。

4−2 人身に傷害を及ぼすおそれのあるシャープエッジ、鋭い先端、突出物、ばり等があってはならない。

4−3 前車輪又は前ホイールとトークリップ先端との最大の重なりは、25mmを超えてはならない。

4−4 ねじ類は、各部に取り付けたとき、十分な固定力が得られる長さではめ合い、使用中緩まないように締め付けられていなければならない。

また、組立て後、外部に出るねじ端部のナット面からの突出しは、ねじの呼び径以下でなければならない。

4−5 スチール製フレームのハンドルポスト(ハンドルステム)は、前ホークに、はめ合い限界標識以上にはめ合わされていなければならない。

カーボン製フレームのハンドルステムの固定位置は、ホークステムがカーボン製の場合は、プレッシャープラグのアンカー部の範囲内とし、金属製の場合は、適切な位置になければならない。

4−6 ハンドルバーの端面は、にぎり又はバーテープ(キャップ付き等)で覆われていなければならない。

また、バーテープの巻き上がりは、ハンドルバーわん曲部最先端を超えてはならない。

4−7 シートポストは、はめ合い限界標識以上にはめ合わされていなければならない。

4−8 車輪は、36本以上のスポークによりあや組みされ、かつ、タイヤの外径が675ミリメートルのものでなければならない。

ホイールは、バトンホイール及びディスクホイールを指し、タイヤの外径が675±5ミリメートルのものでなければならない。

4−9 前後車輪又はホイールの中心面は、同一平面内になければならない。

ただし、その差があるときは、前後車輪面又はホイール面を平行にしたとき、接地部において6mm以下とする。

4−10 車輪又はホイールを取り付けたとき、前車輪又は前ホイールにあっては、前ホーク足の内側とリム又はホイールの側面、後車輪又は後ホイールにあっては、チェーンステー内側とリム又はホイールの側面の透き間が、左右均等でなければならない。

ただし、その差があるときは、2mm以下とする。

4−11 後車輪又は後ホイールの中心面とチェーン中心面は、平行でなければならない。

ただし、その差があるときは、後車輪又は後ホイールの中心面から大ギヤの中心面及び小ギヤの中心面までの距離の差は2mm以下とする。

4−12 車輪又はホイールは、横又は縦の振れがあってはならない。

ただし、その差があるときは、車輪又はホイールを回転させたとき、1mm以下とする。

4−13 リム又はホイールとタイヤ及びハンドルバーとにぎりは、それぞれ確実に接着されていなければならない。

4−14 車輪に使用するタイヤはチューブラタイヤとし、トレッドゴムは平面にしたとき幅27mm以上であって、滑り止めトレッドパターンを施し、その最頂部は厚さ1mm以上なければならない。

ホイールに使用するタイヤはチューブラタイヤとし、トレッドゴムは平面にしたとき幅20mm以上であって、滑り止めトレッドパターンを施し、その最頂部は厚さ0.7mm以上なければならない。

4−15 カーボン製フレームのチェーン調整ボルトは、ハブ軸中心に垂直に接していなければならない。

5 強度

5−1 ハンドルポスト又はハンドルステムとホークステムの間の固定力は、25N・m以上でなければならない。

5−2 ハンドルバーとハンドルポスト又はハンドルステムの間の固定力は、50N・m以上でなければならない。

5−3 シートポストとフレームの間の固定力は、50N・m以上でなければならない。

5−4 スチール製ラグ付きフレームについては、フレームを図5のように後車軸部を支持し、前車軸部は前後方向の変位を自由に許すようにローラを取り付け、サドル部に5000Nの荷重を静かに加えて30秒間放置の後、荷重を取り除いたとき、前車軸部の永久ひずみは、2mm以下でなければならない。

5−5 スチール製ラグレスフレームについては、フレームを図6のように後車輪軸取付部及びヘッドパイプで固定し、この両点ではフレームが動かないようにする。
  最低位置にしたシートポスト上に、3560Nの荷重を垂直下方に加える。荷重の加え方はフレームが横にたわみ得るような方法とする。
  ハンガに1本の軸を固定する。軸は、リンク装置が取り付けられる長さで、フレームの中心面から250mmとする。リンク装置は軸に445Nの交番荷重を加えるものとする。試験周波数は2Hzとする。
  100,000試験サイクル完了後、シートポスト上の荷重を5340Nに増加し、ハンガへの交番荷重は、775Nに増加する。この新荷重下で、さらに35,000試験サイクル行った後、フレーム部品又は結合部の破損や離脱がなく、どの方向にも永久ひずみが2mm以下でなければならない。

フレームを図7のように後車軸部を支持し、前車軸部は前後方向の変位を自由に許すようにローラを取り付け、サドル部に8,000Nの荷重を静かに加えて30秒間放置の後、荷重を取り除いたとき、前車軸部の永久ひずみは、2mm以下でなければならない。

図8のように1kg以下の軽量ローラを前ホークに取り付け、フレームを鉛直に保ち、固定台に後車軸で固定し、26.5kgのおもりを180mmの高さから前後車軸の中心点を結ぶ線に沿って、前車軸部の軽量ローラと衝突するように鉛直に落下させたとき車軸間距離の永久変形量は11mm以下で、かつ、その他のフレーム各部に著しい破損を生じてはならない。

5−6 カーボン製フレームについては、フレームを図9のように1kg以下の軽量ローラを前ホークに取り付け、フレームを鉛直に保ち、固定台に後車軸で固定する。22.5kgのおもりを軽量ローラの上面に載せ、車軸間距離を計測する。22.5kgのおもりを212mmの高さから前後車軸の中心を結ぶ線に沿って、前車軸部の軽量ローラと衝突するように鉛直に落下させる。おもりが軽量ローラ上に停止したのちに再度車軸間距離を測定したとき、車軸間距離の変化量は15mm以下で、かつ、その他のフレーム各部に著しい破損を生じてはならない。

前述の衝撃試験基準に適合したフレームについて、前ホークをヘッド部の高さが変わらないような剛体ホークに交換する。剛体ホークがヘッド部で回転できる状態にし、図10のように試験機の上に固定する。後車軸は、回転できる状態にして、338mm±30 mm の長さをもつ支柱の上部に固定する。

なお、その支柱の下部支持点は、球面ジョイントによって全方向に回転できるものとする。前車軸は回転できる状態にして、前後車軸の位置が水平になるよう固定する。

クランクは、ハンガ部で自由に回転できる試験用クランク軸に取り付けたブーメラン形アダプタに置き換える。左右のアダプタは、下げ角が45°±2°になるように固定する。試験用クランク軸から試験用ペダル軸までの長さL は、175mmとなるよう調整する。

ブーメラン形アダプタは、大ギヤの代わりのレバーアームとチェーンの代わりのコネクティングロッドによって固定する。コネクティングロッドは、試験用クランク軸の中心から75 mm 上と後車軸の間に取り付ける。

ブーメラン形アダプタの左右に試験用ペダル軸を固定し、フレームの中心面から150 mm±1.5 mm の位置に、フレームの中心面に対して7.5°±0.5°傾けた角度で、1,100Nの力を交互に100,000試験サイクル加えたとき、亀裂または2つ以上の部材への分離が生じてはならない。また、試験力の負荷点における試験中のたわみ量が試験開始時の値から20%を超えて増加してはならない。

5−7 カーボン製フレームの前ホークについては、図11のように1kg以下の軽量ローラを前ホークに取り付け、使用するヘッド部品を組み付けた金属製の固定具でホークステムを水平に保持する。22.5kgのおもりを軽量ローラの上面に載せローラ軸の上下位置を測定する。22.5kgのおもりを360mmの高さから前車軸部の軽量ローラと衝突するように鉛直に落下させる。おもりが軽量ローラ上に停止したのちに再度ローラ軸の上下位置を測定したときの変化量は45mm以下で、かつ、前ホーク各部に2つ以上の部材への分離を生じてはならない。

前述の衝撃試験基準に適合した前ホークについて、図12のように±620Nの動的な荷重を、ホークステムに対して垂直に、25 Hz以下の周波数で100,000試験サイクル加えたとき、前ホーク各部に2つ以上の部材への分離が生じてはならない。また、試験中の中立位置からのいずれの方向へのたわみ量も試験開始時の値から20 %を超えて増加してはならない。

5−8 カーボン製フレームの前ホークについては、図13のように1kg以下の軽量ローラを前ホークに取り付け、使用するヘッド部品を組み付けた金属製の固定具でホークステムを水平に保持する。22.5kgのおもりを軽量ローラの上面に載せローラ軸の上下位置を測定する。22.5kgのおもりを640mmの高さから前車軸部の軽量ローラと衝突するように鉛直に落下させる。おもりが軽量ローラ上に停止したのちに再度ローラ軸の上下位置を測定したときの変化量は45mm以下で、かつ、前ホーク各部に2つ以上の部材への分離を生じてはならない。その際、ヘッド部品各部に亀裂を生じてはならない。

5−9 カーボン製フレームのヘッド部品については、前ホークを図14のように±620Nの動的な荷重を、ホークステムに対して垂直に、25 Hz以下の周波数で100,000試験サイクル加えたとき、ヘッド部品各部に亀裂を生じてはならない。

5−10 カーボン製フレームのシートポストについては、図15のように試験用サドルをシートポストに取り付け、A点から120mmの点に垂直に1,000Nの荷重を静かに加えて2分間放置する。荷重を取り除いたとき、フレームに対してシートポストは動かず、押え金具の固定にゆるみが生じるなどの異状が生じてはならない。

また、A点から120mmの点に水平に500Nの荷重を静かに加えて2分間放置する。荷重を取り除いたとき、フレームに対してシートポストは動かず、押え金具の固定にゆるみが生じるなどの異状が生じてはならない。

5−11 カーボン製フレームのシートポストについては、サドル取付ボルトの各々を20N・mのトルクで締め付けたとき、各部に割れ等の異状が生じてはならない。

5−12 スチール製フレームのハンドルバーとハンドルポスト(ハンドルステム)を使用状態に組立て、図16のようにハンドルポスト(ハンドルステム)はめ合い限界標識の位置で保持具に固定し、ハンドルバーの端から40mmの位置にハンドルバー中心線に対し、70度の方向で下向きに600Nの荷重を加えて30秒間放置の後、荷重を取り除いたとき、荷重点の永久ひずみは2mm以下でなければならない。

5−13 ペダルを図17のようにクランクはめ合いねじで水平に固定し、中心部に1500Nの荷重を加え30秒間放置の後、荷重を取り除いたとき、荷重点の永久ひずみは1.5mm以下でなければならない。

5−14 車輪を図18のようにハブ軸を固定し、リムの一点に350Nの力を30秒間加えても、車輪の屈曲等の破損があってはならない。

5−15 チェーンの破断荷重は、9000N以上でなければならない。

5−16 タイヤの耐圧力は、水圧試験において、1750kPa以上でなければならない。

6 外観

6−1 フレームには、めっき、塗装又は適当な表面処理を施さなければならない。

ただし、耐食性材料を使用したものは、この限りでない。

6−2 スチール製フレームのろう付け部には、ろう切れ又はろう離れがあってはならない。

6−3 めっき又は塗装を施した面には、素地の露出、はがれ、さび等の著しい欠点があってはならない。

6−4 めっき又は塗装を施さない仕上げ面には、さび、ひび割れ等の著しい欠点があってはならない。


附 則

この基準は、自転車競技法及び小型自動車競走法の一部を改正する法律(平成19年法律第82号)附則第1条第1号に掲げる規定の施行の日(平成19年10月1日)から施行する。


附 則 (平成20年3月31日 平成20・03・28製第43号認可)

この基準は、平成20年4月1日から施行する。

附 則 (平成21年3月25日 平成21・03・23製第28号認可)

この基準は、平成21年4月1日から施行する。

附 則 (平成23年7月1日 平成23・07・01製第2号認可)

この基準は、平成23年7月1日から施行する。

附 則 (平成25年3月19日)

この基準は、公益財団法人JKAの登記の日(平成25年4月1日)から施行する。


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